Q. 木梁の仕口などで鋼板を挿入し、ドリフトピンやボルトを用いて接合することがあるのですが、金物の孔の大きさはどのようにして決めますか。
A.設計者判断によるところもありますが、特に指定が無ければ国交省が公開している「公共建築木造工事標準仕様書」に準拠して孔径を決めています。
国土交通省のHPでは「公共建築木造工事標準仕様書」を公開しています。
公共建築木造工事標準仕様書 令和7年版:
https://www.mlit.go.jp/gobuild/moku_hyoushi.html
令和7年版の4章 木造工事における4.2.7 接合金物・接合具等の節ではボルト、ラグスクリュー、ドリフトピン等(以下「ボルト等」という。)の径に応じた接合金物の孔あけ加工について下表のように示しています。
| ボルト等の径 | ボルト等の径に加える大きさ(mm) |
| 16未満 | 1.0 |
| 16以上 | 1.5 |
例えば金物にΦ12のドリフトピン(ボルト)を通す場合の孔径は12+1.0=13mmとなります。
M16のドリフトピン(ボルト)を通す場合は16+1.5=17.5mmです。
一方ボルトの孔径において建築基準法施行令では下記の記載があります。
第68条第4項(高力ボルト、ボルト及びリベット)
ボルト孔の径は、ボルトの径より一ミリメートルを超えて大きくしてはならない。ただし、ボルトの径が二十ミリメートル以上であり、かつ、構造耐力上支障がない場合においては、ボルト孔の径をボルトの径より一・五ミリメートルまで大きくすることができる。
施行令第68条に準拠すると
M16のボルトの孔径は17mmになります。
このあたりが設計者判断が必要なところです。
施行令の第68条は構造強度における鉄骨造の範囲の記述なので、
木と関わる部分においては国交省が公開している標準仕様書に準拠する、
といった判断ができるかもしれません。
ボルトのM16は中大規模木造でもよく使われる径の一つなので現場での施工性を考慮すると金物メーカーとしては孔径は17.5mmを推奨します。