case06 多雪地域の小規模農業用倉庫にMP木造倉庫のBXトラスを用いる場合

積雪荷重の厳しい条件でスパン12m前後の倉庫について検討してみます。

目次
  1. はじめに
  2. 検討方針と検討結果
  3. 最後に

❶はじめに

多雪地域(垂直積雪量100~150cm)のスパン11P~14×15P程度の小規模な農業用倉庫を想定して、MP木造倉庫のBXトラス(4寸勾配タイプ)のトラスピッチを検討してみます。

小規模のため室内空間が大きくとれるよう、トラス両側面の内壁を無くした計画とします。

BXトラスの構成


❷検討方針と検討結果

・支配的な積雪荷重に対して、トラスピッチを検討します。

・検討条件はMP木造倉庫の構造設計ツールに準拠します。

(詳細はMP木造倉庫のWEB講習会にご参加の上、設計者登録をお願いします。)

・トラススパンは11,12,13,14Pの4パターンとします。

・建築面積が300㎡以下のため、小屋組の界壁や天井はなしと想定します。

・接合部の中短期耐力の検定比が0.85以下になるように検討します。

・柱の高さは5m以下とします。

以下に、11,12,13,14Pの垂直積雪量100~150cmまでの検討結果を示します。

2P~4P程度のトラスピッチで計画できるため、比較的コストも抑えられるかと思われます。

❸最後に

一点注意事項としては、水平構面はいわゆる『根太なし直張り“川の字釘打ち”』の仕様ではせん断耐力が不足する場合があるため、日の宇釘打ち仕様ではなく、コストを抑えるためには適宜、鉄筋ブレースと折板屋根により水平構面を構成することを推奨します。

トラス以外の構造に関しては、内壁をなくした本仕様専用のMP木造倉庫の構造設計ツールをご用意しています。登録構造設計者様には前回のCase05、今回のCase06のフルカスタマイズ例の資料を提供可能です。

農業用倉庫を計画される際には、BXカネシン特需営業部MP課までご相談ください。

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